泥酔デザイナーの酒と山の日々

家呑みデフォ、酒と山の記録を坦々と。最近は放置気味です・・・

折立から北アの深部へ、ぐるっと歩く・・・その2

f:id:kazzyan:20150828171046j:plain

8月12〜15日、北アの最深部辺りを3泊4日で歩いた続き。

折立から入山し、1日目は薬師峠、2日目は雲ノ平。3日目はここから、水晶岳鷲羽岳を登り、黒部五郎小舎のテン場を目指す。

 f:id:kazzyan:20150828163659j:plain
朝5:50出発。取りあえず雨も上がり、ようやく雲ノ平を実感できる景色が目の前に広がる。しかし不安定な天気ゆえ水晶岳は中止、鷲羽岳だけ経由して三俣山荘方面に下るつもりで水晶・鷲羽の分岐点である「ワリモ北分岐」に向かう。

 

f:id:kazzyan:20150828163810j:plain

f:id:kazzyan:20150828163845j:plain
一瞬だが水晶岳が姿を現す。この時はこれからの天候をちょっと期待してしまった。

 

f:id:kazzyan:20150828164118j:plain

ワリモ北分岐。分岐を左に歩けば水晶岳、右に進めば鷲羽岳。ここでザックをデポすれば2時間ほどで水晶を往復できる。行かないつもりだったが周りのデポされたザックを見て気合いを入れ直し、結局水晶へ向かう。

 

f:id:kazzyan:20150828164242j:plain

アッという間に水晶岳山頂・・・なワケはなく、先程の分岐より1時間ほどかかった。時間はたいしたことでもないが、分岐より歩き始めた途端に本降りの雨。それからは強く降ったり上がったり風が出てきたりと、昨日より酷い濡れっぷり。景色も見えず、フードを被り坦々と歩く。何ひとつ楽しくないまま山頂を後にする。

 

f:id:kazzyan:20150828164437j:plain

さらに2時間かけて鷲羽岳に登頂。山頂標識を見るためだけの旅。ただの苦行である。

 

f:id:kazzyan:20150828164454j:plain

鷲羽から50分かけて三俣山荘に到着。

あのトンデモ山岳ドラマ、向○理主演で能○玲奈もでていた「サマー○スキュー」のモデルにもなったともいわれている山小屋。今から4年前に泊まった事があり、その時、偶然にもこの辺りの山小屋の創設者で「黒部の山賊」著者、伊藤正一さんが泊まられていたことを思い出す。

 

f:id:kazzyan:20150828164521j:plain

ここまで来たら、後は黒部五郎方面に進むだけ。三俣蓮華岳はパスして歩くこと2時間ちょい、

 

f:id:kazzyan:20150828164610j:plain

15:30、黒部五郎小舎に到着。(写真は翌日のもの)

全身びしょ濡れは昨日と変わらず、意地でテントを張り下着を着替えるものの、乾いた下着に濡れたズボンを穿く気になれず、そのまま寝袋に入り食事後爆睡してしまった。

 

4日目の翌朝。目覚めてテントの外を覗いてみると・・・

f:id:kazzyan:20150828164720j:plain

最終日にして、申し分のない快晴。

 

f:id:kazzyan:20150828164821j:plain

5:30頃小舎前を出発。黒部五郎岳へは、ここから五郎カールをつめて頂上を目指す。

 

f:id:kazzyan:20150828164901j:plain

f:id:kazzyan:20150828164911j:plain

こんな写真が撮りたかった・・・

 

f:id:kazzyan:20150828165027j:plain

f:id:kazzyan:20150828165132j:plain

f:id:kazzyan:20150828165142j:plain

7:30、黒部五郎岳山頂に到着。山頂は360°の大パノラマ。昨日まで歩いてきた道程も丸見え。苦労した甲斐があった。

 

f:id:kazzyan:20150828165748j:plain

下り終え、黒部五郎を振り返る。

 

f:id:kazzyan:20150828165821j:plain

途中、北ノ俣岳を経由し黒部五郎岳から4時間半で周回の起点となった太郎平小屋まで戻って来た。

実はここまで、雲ノ平山荘で同じ部屋に泊まった二人組のオッチャン(失礼)と、なんとなく付かず離れずの関係で歩いていた。最後、折立までほぼ同じペースで下山でき、おかげでしんどい時間帯も何とか乗り越えることができ、感謝感激、である。

 

f:id:kazzyan:20150828165845j:plain

14:50、折立登山口到着。車中泊含め計5日間風呂に入っていないのでクッサイ体だろうが、怪我もなく下痢もなく、何とか4日間無事やり遂げる事ができた。

 

しかしあれほど辛かった急登や雨の中での行動も、時間が経つとやっぱりいい思い出になる「登山」は、恐ろしい遊びである。

 

f:id:kazzyan:20150828172109j:plain

f:id:kazzyan:20150828172218j:plain

f:id:kazzyan:20150828172423j:plain

f:id:kazzyan:20150828172459j:plain

 

おわり。