泥酔デザイナーの酒と山の日々

家呑みデフォ、酒と山の記録を坦々と。最近は放置気味です・・・

義侠 純米生原酒 滓がらみ 山田錦(日本酒・愛知県)

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山忠本家酒造「義侠 純米生原酒 滓がらみ 山田錦
720ml、1,550円(税込1,674円)

 

以前、南砺五百万石を使った酒米の義侠を購入した際、酒屋の店主から「もう少ししたら山田錦の滓がらみが入るよ」と言われた。

義侠といえばやはり東条産・特A地区の山田錦、なんてワケではないが、そう言われちゃ買わない理由などない。

「飲み比べたら面白いよ」・・・と言われても、五百万石はとっくの昔に呑んでしまった。
それどころか、正月用に購入したのにずっと冷蔵庫に入れっぱなしで、ようやく開封したのは正月気分のかけらもない1月の終わり。

いい酒は何かの理由付けで呑みたいのだが、そんな日はそうそうある訳でもなく、結局は残業でくたびれた、な〜んでもない日に開封。(まぁ、多々あることですが)

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いつものごとく、新聞にくるまれております。

 

グラスから放つ柔らかな上立ち香を嗅ぎながら、夜遅い夕食とともに自分を労う。

な〜んでもない日・・・なのだが、ちょっと前にある方からイクラを頂いたので、贅沢にも冷や奴に大量に乗せて一緒に頂くことに。

肴を前に、まずは一杯。含むといきなり輪郭のしっかりした濃い酸がジュワーっと広がる。同時に生原酒のコクとピリピリ感が口中を駆け巡り、苦味ばしった味わいとともに収束する。特に疲れている日は旨い酸の酒を体が欲しがっているらしい。喉に落とした後も旨味と酸味を舌が覚えていて唾液が止まらない。

綺麗だけではない、ちょっと荒々しい味わいなのは、やはり滓が演出してくれるのだろうか。

イクラやっこを頂きながらまた一杯。イクラの、ちょっと濃厚な味わいにドンピシャなのは、やはり義侠ならでは。

山田錦の幅の広さをを感じさせてくれる旨さ。「とっくの昔に呑んでしまった」五百万石とは確かに、あきらかに違う味わいだった。

平日の何でも無い日をスペシャルな日に変えてしまう味に一人堪能、思わずニヤリ。いやぁ、旨かった。

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