小野櫻 特別純米・藍ラベル(日本酒・岐阜県)
その所用をすませ、市内にある親戚宅に立ち寄らねばならないのだが、時間もあることなので中津川市の北部、付知にある「道の駅 花街道付知」に向かう。
目的は「三千櫻」。
この辺り(旧福岡町)の地酒で、以前に立ち寄った時に置いてあり、いつか行った時に購入しようと考えていた。
店内にてチェック・・・ありました。
愛山、五百万石、渡船、袋吊り・・何がいいか迷う。
(袋吊りは高いので例外)
しかし迷いに迷って・・・
結局買ったのが一番上の写真、
山内酒造場「小野櫻 特別純米・小野櫻・藍ラベル」
720ml、1,300円(税込)
同じ地酒コーナーに置いてあり、ラベルに心を掴まれ思わず購入。
(三千櫻に迷いすぎてしまった)
版画を元にした、味のあるノスタルジックな版画ラベル。こういうのがたまらない。
郷愁の念に駆られながら封を切る。
上立ち香はあまり感じられず、強いて言えば木を燻したような感じだろうか・・・何とも不思議な香りがする。
しかし口に含んでみると、じっくり寝かせたような甘みとフレッシュな辛味がいい具合に広がり始める。ラベルと同じ感じではないが、この独特の旨味は古酒のような懐かしさを醸し出す。しかしのどを通ると後味はさっぱり、引きずらない味わい。
燗をつけてみても驚くほど味が崩れない。酸味も旨味もほぼ同じに感じる。・・・いや、渋みが増したのかなぁ、程度。その後は冷やで頂いた。
最近飲んだ酒で近いものは、「義侠えにし」だろうか。しかし「えにし」ほどの個性はなく、もっと気軽に頂ける万能タイプ。
本日は「牛蒡と豆腐の柳川風煮込み」と「砂肝焼き」、
それと「明太チーズワンタン」(名前が分からない)
先日の酒場放浪記で出てきた居酒屋の一品。作ってみたら旨かった。
どれに合わせても酒が進む進む・・・
素朴な旨味。素朴な食中酒。
いろいろな地酒があったがこれは当たり、運が良かった。
石高が少なそうなので仕方がないが、もうちょっと安いとありがたいなぁ、と。
山内酒造場のサイトを覗いてみると創業年は不詳、今の当主は21代目と言うから相当の歴史だろう。当主と奥様(杜氏)の二人で切り盛りしているらしく、自称「日本一小さい造り酒屋」。跡継ぎがいなければ、いずれは消えゆく運命なのだろうか。
小野櫻を買った帰り、道中近くにある三千櫻酒造を外から眺めに寄ってみた。
のどかな風景。車は停まっていたものの、周りには誰も居らずひっそり佇んでいた。
次回は三千櫻をちゃんと買いに来よう。
(蔵の前より眺めた景色)