泥酔デザイナーの酒と山の日々

家呑みデフォ、酒と山の記録を坦々と。最近は放置気味です・・・

風の森 ALPHA TYPE1(日本酒・奈良県)

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油長酒造「風の森 ALPHA TYPE1」純米無濾過無加水生酒
720ml、1,134円(税込)

 

以前ここで載せた「風の森 純米しぼり華 秋津穂65」。

しっかりとした米の甘味が、酸味と炭酸ガスによって軽やかにコーディネートされ、アルコール分17度とは思えないほどすっきりいただけた日本酒だった。

 

で今回のALPHA TYPE1。

 

「風の森」とはまた違った新しいコンセプトで取り組んだ意欲作ということらしい。

現在TYPE2まで出ており価格はお高いのだが、このTYPE1はフトコロに優しい価格。

 

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では、早速夕飯とともにいただきます。

 

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炭酸ガスのため栓はしっかりしている。


飛ばないよう慎重に開栓すると、ポンッとはじける音とともに細かい気泡が煙のように舞い上がる。

 グラスに注ぐまでもなく、瞬間、ソーダ水のような甘く爽やかな香りが広がった。

 

ひと口含む。微発泡だが、思った以上に感じる炭酸ガスの刺激。といっても炭酸水のようなピリピリとした刺激ではなく、「ピリリリリ・・・」という表現が正しいかは分からないが、細かく長く、軽やかに口に残る。なんとも旨い。

味わいはとてもライト。ライトでありながら全体の輪郭がしっかりしていてシャープ。シャープゆえに飲みやすく止まらない。

日本酒を飲めない人に黙ってこれを飲ませても、たぶん日本酒と分からないであろう、ぐらい飲みやすいお酒。

そして、なんとも爽やかなで優しい甘味。米の甘味とは別次元のような・・・いろいろ考えて浮かんだのは、幼い頃に飲んだ「ファンタ・ゴールデンアップル」(知ってますか?)のようなベタッとしないソーダ水だろうか。そう考えながら、ほんの少し懐かしさに浸ってしまったが、どうもボキャブラリーが少なくていけない。

 

味わいが深いのは以前に飲んだ「純米しぼり華」の方だが、若干料理を選んだ。このTYPE1はスッキリとした酸とガスのおかげで、和でも洋でも幅広くいけそう。

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アルコール分は14度と軽めだが、無濾過無加水生酒だからだろう、軽い事はあっても、薄さは全く感じなかった。

このTYPE1、以前は原料米に「風の森」でお馴染みの「秋津穂」を使っていたが、今年は「キヌヒカリ」を使用とのこと。風の森にもキヌヒカリ純米大吟醸酒として使っているので、もちろんTYPE1もいろいろな原料米でさらなる味の追求をしているのだろう。真摯な酒造りが伺える。

今でも十分に美味しい酒だが、そうなるとこの先もまたまた楽しみ。

そんなことを思いながら、今宵も美味しくいただきました。