上撰 蓬莱〈カップ〉(日本酒・岐阜県)
渡辺酒造店「上撰 蓬莱」
180ml、180円(税込)
飛騨古川にある渡辺酒造店。地元飛騨においてこの「蓬莱」は、もっとも飲まれている酒ということらしい。カップのイラストも「高山祭」の屋台(高山でいう山車)をあしらい、地酒気分を盛り上げてくれる。
「上撰 蓬莱」自体、一升瓶の価格は2,000円弱。そう考えると、メチャクチャ安いワケではない。
そのカップ酒が今宵のお供。
開封後、軽くセメダイン系の上立ち香が鼻をくすぐる。こういう香りも正直嫌いじゃない。
飲んでみるとさらっと甘さを感じ、早い段階で酸味に丸め込まれてすぐに苦みがやってくる。柔らかくて意外と飲みやすい。甘みを抑えた分全体的に大人しく淡麗的味わいだが、旨みはきちんとある。
今日の晩飯のメインはおでんだったが非常によく合った。淡泊な魚介系にも、飛騨名物・朴葉味噌のような味付けにも合いそう。
何の料理にでも合い、何も考えずに呑み、どんな場面にも寄り添う飽きの来ないお酒。・・・たしかにこれなら地元での高いシェアにも納得。勝手な解釈ですが、飛騨の暮らしを垣間見るような酒でした。
これを書いている時、偶然にも「春の高山祭」をTVのニュースで取り上げていた。
例年なら街の方々も祭りで一杯、といきたいところだろうが、今年はあいにくの雨で屋台を轢く事ができず、蔵を開けてお披露目だけという、ちょっと残念な話題だった。