泥酔デザイナーの酒と山の日々

家呑みデフォ、酒と山の記録を坦々と。最近は放置気味です・・・

かもみどり 純米(日本酒・岡山県)

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丸本酒造「かもみどり 純米」
720ml1,060円(税込1,144円)

ちょっとお高いスーパーで見つけたお安い一本。

「賀茂~」というと「賀茂鶴」や「賀茂泉」などを思い出すが、どれも広島の酒。こちらは岡山県浅口市鴨方町にある蔵。地名に「かも」という文字があるのはどれも氏族の賀茂氏に関係があるのだろう。賀茂氏とは・・・・・・

とまぁ、これ以上書くと酒とは関係なくなるので終了。
第一、氏族云々なんて自分の分野外も甚だしい。

 

このかもみどり、「ワイングラスで美味しい日本酒アワード2014」で、金賞を受賞した銘柄の中の一本だそうだ。チョイと期待しつつ、いただきます。

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(息子が邪魔じゃ・・・)

 

グラスからは、遠くの方ではあるが、パイナップルにも似た爽やかな果実系の上立ち香。決して強い香りではないことに好感が持てる。

早速口に含む。軽く、澄んだ口当たり。澄んだ中にも米の甘味と酸味が、お互い譲り合いながら口の中に広がり、そのうちに辛みが口内を刺激しはじめるので喉に押し込むと、若干酸味を残しつつも、余韻も短くスーッと消えていく。なかなか旨い。

この日は暑かったせいなのか・・・真夏の午後、簾のかかった縁側で友達と競ってラムネを飲み干したような、懐かしくも爽やかなイメージがふと頭に浮かんだ。

じっくり味わい、考えながらいただくとこんな感じ。

グラス2杯目からはそんなことを考えずにクイクイと呑んでみると、これが水のように軽い。最初に利き酒をしているのでその旨味を感じられるも、何も知らずにただ呑んでいたら、余韻もへったくれもなくあっという間になくなるのかも。

「ワイングラスで飲む~」受賞酒なので、そう考えて「白ワイン辛口」として味わえば、思えなくもない。ワイン通の方に怒られるだろうが・・・

もう少しまろやかな米の旨味が押し出ていれば、その後の辛味も活きてベストに違いない。それは燗にすれば本領発揮なのかもしれない・・・しかし、燗でいただく前に食事とともに終わってしまったので、それはわからない。(食事とともに完飲してしまう時点で、旨いのはお墨付き)

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ラベルは麹米に「山田錦20%、掛米に「あけぼの」80%と記載されている。蔵のサイトからだが、「山田錦」は自家栽培のものを使用、「あけぼの」は地元岡山の米で、作付面積99%が同県という地元に愛されている米。いつか全量自家栽培の「農産酒蔵」を目指している、という野望を当主は持っているらしい。

この値段でこの味わいであれば、文句の付け用もなくいい酒。ぜひ、他のグレードも呑んでみたいと思わせる一本だった。