泥酔デザイナーの酒と山の日々

家呑みデフォ、酒と山の記録を坦々と。最近は放置気味です・・・

津島屋 純米吟醸 信州産 美山錦 無濾過生原酒(日本酒・岐阜県)

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御代桜醸造「津島屋 純米吟醸 信州産 美山錦 無濾過生原酒」
720ml、1,400円(税込1,512円)


パンダカップも造っている、御代桜醸造の津島屋。

他の酒を買いに行ったのだが、津島屋のラベルを見ているうちに、気がつくと店の冷蔵後から出していた。
(気がつくと、はウソなのだが)

 

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以前呑んだのは「ひとごこち」を使用した純米酒。今回は「美山錦」の純米吟醸、どちらも同じ無濾過生原酒。

純米酒の印象が良かったので、今回も期待大でいただく。

折しも本日はサッカーWC二次予選。帰宅すると既に前半戦が終わっていた。歳が20〜30代のように若ければ最後までかぶりつきで応援するが、疲れて帰宅した今は、旨い酒でも飲みながらノンビリとTV観戦がちょうどいい。

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グラスに注ぐと、とても輪郭のはっきりとした、熟したバナナの様な上立ち香。最近呑んでる酒は「これでもかっ」と嗅ぎまくってもピントこずに頭を悩ませているのだが(体調が悪いのか・・・)、これはすんなり、穏やかなのだが分かりやすく香りが立っている。

その香りをしっかりと嗅ぎながら含む。フルーティーを伴った鮮やかな酸がなめらかに飛び込んできて、いきなり口全体が酸の旨味に支配されてしまった。遠くの方で、ほんの僅かな発泡感も感じる事が出来る。と思ったと同時に、食を盛り上げるに相応しい、関脇ぐらい(大関横綱級ではない)の苦みがグググっとふくらみ、そのまま酸を寄り切る。TVでは「本田が〜、宇佐美が〜」なんてやっているのに相撲のシーンが浮かんでくるところに、オッサンくささがにじみ出てしまう。

本日、高級メンチカツ、高級らっきょう漬け、高級焼いた油揚げ生姜醤油、他・・・などと、いつもながらコンセプトのない肴だったのだが、酸味を少し残しながら前面に出てきた苦みが、どの食材の味付けにも上手く対応してくれる。
(高級、もウソなのだが)

 

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呑み進んで温度が常温に近づくにつれ、米を感じる甘味もチラチラと顔を覗かせてきた。いや〜旨い。ひとごこちの純米酒よりこちらの方がちゃんと無濾過生原酒の味わいを感じる。度数もこちらが1度高め、味わいも豊か。そしてどちらも飲み飽きない食中酒を目指しているのだろう、たぶん絶妙なバランスで飲み飽きなさを醸している。このバランス加減に杜氏のセンスの良さも感じる事が出来る。

旨い食中酒なので食とともにクイクイといきたい・・・ところだが、何となく勿体なくなり、2合呑んで別の酒に。せめて本日 日本代表が勝ってくれていたら、さらに杯がすすんだのになぁ。残念。