泥酔デザイナーの酒と山の日々

家呑みデフォ、酒と山の記録を坦々と。最近は放置気味です・・・

秀峰アルプス正宗 本醸造生貯蔵酒 氷壁の宿(日本酒・長野県)

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亀田屋酒造店「秀峰アルプス正宗 本醸造生貯蔵酒 氷壁の宿」
300ml、税込900円


ちょっと前、上高地は徳沢園前にある徳沢キャンプ場に泊まった時に呑んだ1本。

氷壁の宿」は徳沢園オリジナルブランド。登山者なら知っていることなのだが、氷壁の宿とはこの徳沢園のことで、作家・井上靖氏の名著「氷壁」に登場する山の宿のこと。
徳沢園でしか買えない1本だが、河童橋のそばにある五千尺ホテル等の売店の一角には亀田屋酒造店が出店していたりと、上高地にしっかりと販売網を確立している。蔵自体は長野自動車道・松本インター近くにあり、創業明治2年と歴史もある。

徳沢園に地酒の種類があるのかというと、これ1種類しかない。と言う訳で、有無も言わずにこれを購入。本醸造、いわゆるアル添なのでそれほどまでは期待もしておらず、肩の力を抜いてさっそく頂く。

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上立ち香は意外や意外、柔らかで、葡萄のようなフルーティーな香りが一瞬漂う。
含んでみると、アル添の割にはパンチが少なく、香りに似た優しい味わいが広がる。酸味も軽い。そのまま喉に落とすとスーッとストレートに落ちていき、その後ジワリと苦味が走る。Alc.14度を考慮しても呑みやすい。まるで今日一日歩き続けた登山者を労うかのようだ。シチュエーションも手伝ってか、今の自分にとっては嬉しい味わい。

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高所になると少しのアルコールでも酔いが早く回るが、この辺りの高度は1,560m。酔うには量が足りないが、疲れもあってかこのままシュラフに潜って寝落ちしたい・・・が、まだまだやらねばならぬ事が沢山あるのが、テント泊者の辛いところ、である。