水芭蕉 純米ひやおろし(日本酒・群馬県)
永井酒造「水芭蕉 純米ひやおろし」
720ml、1,365円(税込1,474円)
またしてもひやおろし、そしてまたしても秋刀魚を肴に一杯。
旬の酒は旬の食材に合わせるのが一番。しかも秋刀魚は大好物・・・というか、秋刀魚が嫌いな人を今だ知らない。
が・・・今年は秋刀魚の水揚げが記録的に不漁、昨年と比べてほぼ半減らしい。
たしかにスーパーに行っても数は少ないし、値段も気持ち高い。いろんなスーパーを回り、何とか1匹100円という一番安いところを見つけて休みごとに購入しているが、近年、台湾や韓国などの漁船の漁獲量が急増し、今後も秋刀魚の資源量が減る一方らしいので、数年前までの1匹7〜80円、という価格はもう望めないかもしれない・・・なと、最近行動が主婦のようになってきている。いつの間にか土日は、買い物から夕飯まで一人で切り盛りしているので、やたら生鮮品の価格に詳しくなってしまった。
そろそろオッサン化が終わり、オバハン化しつつあるのだろうか。
・・・おっと、日本酒。
焼き鳥もあります。串打ち、面倒くさかった・・・
グラスに注ぎ、澄み切った液体に鼻を近づけると、何とも爽快な上立ち香。メロン、よりももっと清々しく、まるで新緑の草原を感じる。春、新酒ができた状態を香りごと閉じ込めた、という表現がいいだろうか。
で含む。含んだ瞬間、まず先行して甘味がフワッと広がり、すぐに酸が追いかけてきて調和を取ろうとする。甘味は影をひそめ、香り同様に爽やかに収束するかと思いきや、意外と酸味が尖っていて、調和よりも若さを主張する。まるで三角のラベルのようなシャープな仕上がり。
原料米は山田錦。初めの甘味は山田錦本来のコクや丸みだろうが、後半の尖った印象が強く残る。なのでキレはいい。今の時点でもかなり旨いが、もう数日置くと、更に落ち着いて旨くなるだろうなと思い、秋刀魚のはらわたと合わせた。
はらわたの苦味と水芭蕉、ウマウマでした。
今日はいないが、日本酒があまり好きでないうちの息子クラスなら、開栓直後の味わいのほうが呑みやすいかもしれない。いや、やらんけど。
そういう意味では、幅のある味わいを持つ1本かも。