経ヶ岳に登る。
11月22日、中ア北端の山「経ヶ岳」を登る。
日本には「経ヶ岳」の名前を持つ山が幾つもあるが、その中でも標高2,296mは同名の中では最高峰の、長野県伊那市の山。
いろいろなガイドブックを見ると、頂上は背の高い木々により見晴らしは悪く、コースマップはあまり変化もなく、日帰りでチョロッと登れそうなイメージの地味な印象を受ける。
ちなみにガイドブックによると、登頂までのCTは、休憩なしで3時間40分。
8時頃、登山開始。「仲仙寺」という寺の脇から山へ入る。
紅葉も終わり、辺り一面は落葉スキーでも出来そうなほど道が埋もれているのでまずまず歩きやすい出だしだったのだが・・・本日も調子悪し。
ここ最近の寝不足と運動不足が重なって、早くも、思うように歩くことが出来ない。
カワイイと、経ヶ岳界隈で人気の「蛇看板」。
ちょうど9時、4合目に到着。
道が二手に分かれており、もう一本の道は「大泉ダム」方面への下山道となっていて、ピストンだけでは物足りない者たちがこちらから下りるらしい。
この辺りから、今度は睡魔に襲われ始める。少し歩いては目を閉じ・・・を繰り返しながらの愚行歩行。
11時20分、8合目まで来ると、霞んではいるが伊那谷の町並みやが見下ろせる、眺めの良い広場にようやく出る。
来る途中、甲斐駒などの南アがチラチラと顔を出していたので期待していたのだが、すでに厚い雲に覆われてしまい確認不可能、それどころか山頂方面には、次から次へと勢いよくガスが上がってきていたので、ここでの昼食をあきらめ、先に山頂を目指す。
途中、9合目と頂上9合目の標識が。違いも分からぬまま12時20分、経ヶ岳山頂(2,296 m)に到着。
ここまでドーピング2回(アミノ酸系)、結局眠気を引きずったまま、CTを大きく越える4時間20分となってしまった。
ガスにより、木々の隙間からも全く視界ナシ。それに加えて2,000mを越える山だけあり、じっとしていると汗ばんだ体が急激に冷えはじめる。長居をしてもしょうがないのですぐに下山開始。8合目まで戻り握り飯をひとつ頬張った後は、長く辛い単調な道を歩き続ける。
時間や体力が許せば、4合目からは「大泉ダム」コースから下山する予定だったが、肉体的に全くその余裕がない程フラフラになっていたので、ためらうこともなくそのまま同じコースで下山、15時近く、やっとの事で登山口の仲仙寺に到着することができた。
今年の山行、まさに今回の出来につきる、といった感じで、本当に酷い記録ばかりだ。
今回もただでさえ体調が悪いのににくわえ、勝手に里山っぽい感じに位置づけていたことがよくなかった原因のひとつであろう。冷静に考えてみれば、2,000mを優に超えている山である。キツイのは当然、ペース配分も考えながら登らなければいけない山であることをしっかり念頭に置いておかねばならなかった。
もう今年もあとわずか、行ける山も少ない。不完全燃焼のまま、今年も終わりそうな予感。もう1回ぐらい行けるのだろうか。その時は調子を整え、しっかりと山に対峙したい。
がんばれ、ワシ。