御代桜 CUP〈カップ〉(日本酒・岐阜県)
御代桜醸造「御代桜 CUP」
180ml、200円前後
カップ酒ファンの間で人気の高い、通称「パンダカップ」。
酒販店で安売りに出されていたので即購入。結構前なので価格はうる覚えです。
最近でこそひゃくまんさんを始め、クマモンやバリィさん、旭山動物園などの動物キャラクターをあしらったカップ酒は多くなったが、やはり元祖は「パンダカップ」ではないだろうか。
このレトロ感。30年以上前からかわらぬ、なんとも言えぬ味のあるイラスト。まるでパンダのみで描かれた「鳥獣戯画」のよう。
今宵はTVでプロ野球を見ながらの晩酌です。
ほんのり照りのある色合い、ほんのり香るセメダイン臭。これはまろやかな味わいか・・・と思いきや、口に含むと僅かな甘味があっという間に軽やかな苦みにかき消される。酸味自体があまり感じられないが、苦みの軽やかさが酸味の役割を果たしているのか、全体的にはスッキリとまとまっている。
苦みはいつまでも長く口の中を占領して後を引く。後を引くので中華料理みたいな脂っこい食事にはちょうどいい。本日は餃子だったが意外とよく合う。たぶん、何でもよく合う「大衆の旨酒」。
チビチビと呑みながら野球観戦。御ひいき球団の投手が完投直前の9回表に打たれ1点差に迫られる。捕手は初スタメン、初マスク。塁が埋まるも必死のリードで、最後は何とか内野ゴロに打ち取りゲームセット。ひやひやさせられた9回の攻防を終え、残りを飲み干すと、旨みが一気に増していた。いやぁ、やっぱり勝つと旨えなぁ〜。
ふと、カップに目をやると・・・
「どうだ、うめえだろ」と、たちの悪そうなにやけ顔でパンダがほくそ笑んでいた。