新政 陽乃鳥 貴醸酒(日本酒・秋田県)
新政酒造「新政 陽乃鳥 貴醸酒」
720ml、1,772円(税込1,913円)
放置ブログと化しそうでヤバイ・・・
心揺さぶるシンプル且つ上品なラベルに、呑む前から心奪われっぱなし。
いざ一口。
爽やかな酸がスゴイ。それなりに濃い甘味を、酸が一気に包み込む。白ブドウに似たジューシーさ。口の中がキュンキュンしまくる。
さらに余韻が素晴らしく、甘さを包んだ酸が口中を支配し続けたかと思えば、フワッと消えた印象。
長い余韻も料理の邪魔は全くなし。・・・が、料理よりも、パルミジャーノ・レッジャーノのような、ハードタイプのチーズに合わせて呑めば、ちょっとゴージャスな気分に浸れる一本。
メチャ旨かった。
酒米は美山錦100%。「貴釀酒」とは、仕込み水の代わりに日本酒で仕込むコスト高のお酒、との事。なんとも贅沢。
ブログ、気負わず続けていかねば。
百十郎 山廃純米(日本酒・岐阜県)
林本店「百十郎 山廃純米」
720ml、1,398円(税込1,509円)
夜遅くまでやっている、チョイ高級スーパー。
フツーの棚に、赤面とともに発見。
他店では冷蔵棚に置いてあったりもするが、まあ生ではないという事でスーパー側が判断したんだろう。
百十郎は前に「純米吟醸 無濾過生原酒 白炎」を頂き、感動した銘柄。
期待値高し、いざ開栓。
白炎の時の瑞々しい上立ち香に似ているのかと思いきや、果物で言えばアケビを連想させるような、どこか落ち着いた佇まい。何やら老ね香に似た感じでもあるが・・・
一口含む。カラメルや黒糖に似た深みのある甘さが広がり始め、ピリっとした辛さでしめる。先程嗅いだ香りによく出会うような味わい。
もしかして、購入店での保管の問題なのかと思ってみたり・・・それでも、その深い甘味の中からほんのりと酸の旨味を感じ、これは、と思いぬる燗をつけてみる。
これがドンピシャ、しびれる刺激と引き締まった酸がガツンと表に現れ正統な山廃を主張、酸を主軸に甘味はさらに深さを増す。
さらに50度を越えた熱燗で味わう。ぬる燗に比べ辛味は影を潜め、何故かまろやかさUP。
冷やの印象をがらりと変えてしまう味わい。残りはすべて燗でいただいた。
以前呑んだ白炎と今回の山廃との印象がまったくかけ離れていたため、本当に同じ百十郎なのかと感じてしまい、後で山廃純米を呑んだ様々な方のレビューをついつい拝見してしまった次第。
やっぱり自分が呑んだ印象とは違うなぁ・・・
なんて思ったりしても・・・この味わいもなかなかどうして、嫌いじゃあアリマセン。
雪の茅舎 純米吟醸 ひやおろし(日本酒・秋田県)
齋彌酒造店「雪の茅舎 純米吟醸 ひやおろし」
720ml、1,500円(税込1,620円)
8月出荷のひやおろし。
皆々様のブログ等での「ひやおろし」談義、興味深く拝読しておりますが・・・
購入日は9月の1日。ムムム・・・随分と、はよーございますね。
確かに、ひやおろしの出荷日って大切であります。
が、ワタクシなんぞは・・・ひやおろしと聞いただけで脳内には秋の虫が奏で始め、初物前の冷凍秋刀魚をムリヤリ食卓に引きずり出し、ガンガンかけたクーラーのもと、一杯飲みながら「秋だねぇ」と勝手にイベント化する、そんな酒でもあったりします。
まぁ酒造店に踊らされているワケですが、踊るのも嫌いじゃあナイ・・・知識のある方々からはなんか叱られそうな飲み方ですが、踊らにゃ損々てことで頂いております。
パイナップルを感じる上立ち香&含み香。日本酒ならではの甘味はすっかり影をひそめ、口中全体に広がるのは深〜い苦味と軽快でライトフルーティーな酸。とっても苦ウマな味わい。ただし角はなく、後半には柔らかさもあり、やはりこれからの秋の食材に合わせれば、間違いなく旨いはず。
いや、この酸と苦味の旨さ、さっぱりとした夏の食材でも十二分に生きるだろう。
・・・
ホラ、
「やっぱり早かったんじゃないの?」
なんて言われそう・・・